日中に眠気を感じて昼寝をしたいけれど、夜の眠りに響かないか心配という方に向けて、昼寝のとり方を整理します。基本は、昼寝に頼りすぎず夜の睡眠を確保し、昼寝は補助として短めに切り上げることです。厚生労働省の睡眠ガイドが示す考え方をもとに、昼寝の前に確認したいこと、記録での見直し方、強い眠気が続くときの相談の目安を解説します。
昼寝を考える前に確認したいこと

昼寝の工夫を考える前に、日中の眠気がどこから来ているのかを振り返ってみましょう。眠気の背景には、夜の睡眠が足りていない、寝る時刻が日によって大きくずれているといった生活上の要因があるかもしれません。
振り返りでは、次の点を確認します。
- 夜の睡眠が、自分にとって足りていると感じるか
- 平日と休日で、寝る時刻や起きる時刻が大きく違っていないか
- 眠気のために、仕事や家事、学業に支障が出ていないか
- 眠気がいつ頃から続いているか
ガイドでは、成人に必要な睡眠時間には個人差があるとされています。[1]他の人と比べて「何時間眠れば十分」と決めつけず、自分の体調や日中の過ごしやすさを手がかりにしましょう。この振り返りは、自分で病気かどうかを判断するためのものではありません。生活を見直したり、相談したりするきっかけとして使ってください。睡眠不足が心身に与える影響については、睡眠不足の影響の記事も参考になります。
夜の眠りを妨げにくくする昼寝のとり方
昼寝をとる場合は、夜の睡眠を中心に考え、昼寝は補助と位置づけるのが基本です。そのうえで、次の考え方が役立ちます。
長時間の昼寝を避ける
ガイドでは、長時間の昼寝は夜の良眠を妨げる原因になりうると示されています。眠気に任せて寝続けるのではなく、短めに切り上げることを前提にしておくと、夜の眠りへの影響を抑えやすくなります。ただし、何分まで、何時までといった具体的な線引きは、体質や生活によって異なります。一律の基準として決めつけないことが大切です。
起きるための工夫をしておく
ガイドでは、目覚まし等を使う工夫も示されています。横になる前にアラームをセットしておくなど、起きる準備を先に整えておくと、思った以上に長く眠ってしまうことを防ぎやすくなります。
日中の活動と夜の睡眠を分けて考える
日中は活動する時間、夜は眠る時間と、メリハリをつけて考えることも大切です。推奨事項一覧では、高齢者について長い昼寝を避け、日中を活動的に過ごすことが示されています。[2]昼寝が日中の大部分を占めないよう、体を動かす時間や人と関わる時間を意識して確保しましょう。
昼寝を記録して見直す方法
昼寝が夜の眠りにどう影響しているかは、感覚だけではつかみにくいものです。昼寝の有無や長さ、その夜の寝つきなどを簡単に書き留めておくと、自分の傾向が見えてきます。
記録する項目の例は次のとおりです。
- 昼寝をした時刻と、おおよその長さ
- 昼寝をする前の眠気の強さ
- その夜の寝つきや、夜中に目が覚めたかどうか
- 翌朝の目覚めや、日中の調子
記録のつけ方は、睡眠日誌のつけ方で詳しく紹介しています。しばらく続けて見返すと、昼寝を見直すかどうかの判断材料になります。医療機関に相談するときにも、状況を伝えやすくなります。
相談を考える目安
次のような状態が続く場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関への相談を考えましょう。[3]
- 夜に眠っているはずなのに、日中の強い眠気が続く
- 会議中や会話中など、起きているべき場面で居眠りしてしまう
- 家族などから、睡眠中のいびきや呼吸が止まっているような様子を指摘された
- 眠気のために、仕事や生活への支障が続いている
眠気が強いときは、自動車の運転や危険を伴う作業は避けてください。十分に眠っても眠い場合については、寝ても眠い原因の記事でも取り上げています。
よくある質問
夜眠れないときは、昼寝をやめたほうがよいですか?
一概にやめるべきとは言えません。ただ、長時間の昼寝は夜の良眠を妨げる原因になりうるとされています。まずは昼寝が長くなっていないかを記録で確かめ、短めに切り上げる工夫を試してみましょう。夜眠れない状態が続く場合は、相談を検討してください。
休日だけ長く寝るのは問題ありませんか?
休日に長く眠りたくなる場合、平日の睡眠が足りていない可能性があります。休日の長い昼寝や遅い起床が、その夜の寝つきに影響していないかを振り返りましょう。あわせて、平日の睡眠時間を確保できているかも見直すことが大切です。
昼寝をしても眠気が続く場合はどうすればよいですか?
昼寝で一時的にしのぐだけでなく、夜の睡眠の状況を見直しましょう。それでも強い眠気が続く、居眠りしてしまう、生活に支障があるといった場合は、医療機関への相談を考えてください。眠気があるあいだは、運転を控えることが大切です。
まとめ
- 昼寝だけに頼らず、夜の睡眠時間も確保する
- 長時間の昼寝は夜の良眠を妨げる原因になりうるため避ける
- 目覚ましなど、起きるための工夫を先にしておく
- 記録をつけて、昼寝と夜の眠りの関係を見直す
- 強い眠気や居眠り、睡眠中の呼吸の異常の指摘などが続く場合は相談を考え、眠いときは運転を避ける
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参考文献
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(確認日:2026年10月27日)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023の推奨事項一覧」(確認日:2026年10月27日)
- NHLBI「Sleep Apnea Symptoms」(確認日:2026年10月27日)



