夜勤や早番など勤務時間が変わる働き方をしていて、眠りたい時間に眠れない方に向けた記事です。交代勤務で睡眠が乱れやすいのは、体内時計と勤務時間がずれやすいためで、本人の努力不足とは限りません。毎日同じ時刻に眠れない前提で、眠る環境、勤務パターンごとの休み方、光や仮眠の考え方を整理し、強い眠気が続くときの相談先も紹介します。
交代勤務で睡眠が乱れやすい理由

体には、およそ1日周期で眠気と目覚めを調整する体内時計があります。交代勤務では、その手がかりが日によってばらばらになりがちです。
光を浴びる時刻
光は体内時計を調整する大きな手がかりです。夜勤明けに明るい日差しを浴びると、体が朝だと受け取り、眠りたいのに目が冴えてしまうことがあります。[3]
食事・活動の時刻
食事や体を動かす時刻も体内時計に影響します。勤務ごとに食事時間が大きく前後すると、眠気のリズムも揺れやすくなります。
休日との落差
勤務日と休日で生活時刻が大きく違うと、体はそのたびに切り替えを迫られます。休日の寝だめや夜ふかしが、次の勤務をかえってつらくすることもあります。
夜勤・早番に合わせて睡眠を整えるポイント
大切なのは、毎日同じ時刻に眠れない前提で、勤務ごとに休み方を計画することです。一般的な睡眠の整え方は睡眠の質を高める方法にまとめています。
眠る環境を暗く静かにする
日中に眠るときは、遮光カーテンやアイマスクで部屋を暗くし、耳栓などで生活音を減らしましょう。同居する家族と眠る時間帯を共有しておくと、協力を得やすくなります。
起きる時間と休む時間を勤務ごとに計画する
勤務表が出たら、夜勤前・夜勤明け・早番前日・休日など、パターンごとに「いつ眠り、いつ起きるか」の目安を決めておきます。休日も勤務日との落差を大きくしすぎないと、切り替えが楽になることがあります。
カフェインや飲酒に頼りすぎない
眠気覚ましのカフェインは、とる時刻によってはその後の睡眠を妨げます。眠るためのお酒(寝酒)は、眠りの質を悪化させる可能性があります。習慣的に頼りすぎていないか見直してみましょう。
仮眠は職場ルールと体調に合わせる
勤務前後や休憩中の仮眠が助けになる人もいますが、合う取り方には個人差があります。職場の休憩ルールの範囲で、自分の体調に合う形を探しましょう。仮眠直後はぼんやりしやすいため、すぐに運転や危険を伴う作業に入らないよう注意が必要です。
記録して調整する
自分に合う休み方を見つけるには、記録が役立ちます。1〜2週間、次の項目をメモしてみましょう。
| 記録する項目 | 書き留める内容 |
|---|---|
| 勤務の種類 | 日勤・夜勤・早番・遅番・休日 |
| 睡眠と仮眠 | 寝た時刻・起きた時刻・仮眠 |
| 休養感 | 起きたときの休養感 |
| 眠気 | 勤務中や移動中の眠気 |
見返すと「夜勤明けは眠りが浅い」「早番が続くと眠気が強い」などの傾向がつかめます。付け方は睡眠日誌のつけ方で紹介しています。記録は相談時に状況を伝える資料にもなります。
相談を考える目安
工夫を続けても次のような状態があれば、一人で抱えず相談を考えましょう。
- 運転中や作業中に、危険を感じるほどの眠気がある
- 眠れない、または眠りすぎる状態が続いている
- 気分の落ち込みや意欲の低下が続いている
- いびきや、睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された
相談先は医療機関のほか、職場の産業医や保健師などの産業保健スタッフも考えられます。強い眠気があるときは、無理に運転や危険な作業を続けず、安全を優先してください。いびきが気になる方は睡眠時無呼吸の基礎知識、睡眠不足が続く影響は睡眠不足が心身に与える影響も参考にしてください。
よくある質問
夜勤明けはすぐに寝たほうがいいですか?
一律の正解はありません。帰宅後すぐ眠るほうが合う人も、少し時間を置くほうが眠れる人もいます。次の予定や記録を見ながら調整しましょう。眠気が強いときは、帰宅時の運転を避ける手段も検討してください。
休日に寝だめをしてもいいですか?
疲れた日に長めに休むのは自然なことです。ただ、勤務日と生活時刻が大きくずれると、次の勤務への切り替えがつらくなる場合があります。休みたい気持ちと切り替えやすさのバランスを探ってみましょう。
交代勤務を続ける限り、睡眠の悩みは解決しませんか?
勤務形態を変えられなくても、眠る環境や休む時間の計画、カフェインや飲酒との付き合い方を見直すことで楽になる部分はあります。それでも不調が続く場合は、医療機関や産業保健スタッフに相談してください。
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参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「健やかな眠りの意義」:https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-001(確認日:2026年10月27日)
- 厚生労働省 スマート・ライフ・プロジェクト「健康増進普及月間 #みんなで健康寿命をのばそう!」:https://kennet.mhlw.go.jp/slp/event/health_lifespan/index.html(確認日:2026年10月27日)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」42–43頁「就業形態(交替制勤務)と睡眠の課題について」:https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf#page=44(確認日:2026年10月27日)



